創文社オンデマンド叢書

三人の求道者(長崎純心レクチャーズ)

ソクラテス・一編上人・レヴィナス

岩田靖夫 (著者)

シリーズ:長崎純心レクチャーズ

¥ 2,970 (本体: ¥ 2,700 + 消費税: ¥ 270)
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商品説明

本商品は「旧ISBN:9784423301258」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:2006/10/01
叢書・シリーズ名:長崎純心レクチャーズ 9

《神または超越の探求》をテーマに、古代ギリシア、中世鎌倉仏教、そして現代ユダヤ思想を経巡る、哲学者の思索。初めに、徹底的理性主義者と見られがちなソクラテスの神の問題を論じ、無知の知の根本的な意味をたずねる。次に中世日本において「南無阿弥陀仏」と唱えれば悪人でも救われると説いた一遍上人の歩みをたどり、教えの根底にある自他不二の境地を考察。第三に、苦しみの意味を他者との交わりから探究したレヴィナスの難解な思想を読みとく。諦めることなく真理を追求し続けることの意義をといた明快な講演。

哲学の祖ソクラテス、踊り念仏・時宗の創始者一遍、他者論の思想家レヴィナスという3人の求道者の生き方と思想をわかりやすく語る。

【目次より】
「長崎純心レクチャーズ」について  片岡千鶴子
第一章 ソクラテスの神 反駁的対話と無知の知
はじめに
一 敬虔
二 ダイモニオン
三 生き方の吟味
四 反駁的対話
五 無知の知
質疑応答
第二章 一遍上人の信
一 浄土教の基本原理
二 一切を捨てる
三 信不信をえらばず
四 名号即往生
五 能所一体
質疑応答
第三章 レヴィナスにおける超越 苦しみと交わり
序論 ハイデガーとレヴィナスの問題
一 カントにおける要請としての神
二 悪
三 汝
四 神の顕現
五 無益な苦しみ
六 弁神論の終焉
七 対話
八 人間のうちなる神
九 さよなら 神に向かって、ア・デュー
質疑応答
あとがき


著者
岩田 靖夫(イワタ ヤスオ)
1932~2015年。哲学研究者。東北大学名誉教授、仙台白百合女子大学名誉教授。文化功労者。東京大学文学部卒、同大学院人文科学研究科博士課程満期退学。文学博士(東京大学)。専門は、古代ギリシャ哲学。
著書に、『アリストテレスの倫理思想』『神の痕跡 ハイデガーとレヴィナス』『倫理の復権 ロールズ・ソクラテス・レヴィナス』『ソクラテス』『神なき時代の神 』 『ヨーロッパ思想入門』『よく生きる』『三人の求道者』『いま哲学とはなにか』『アリストテレスの政治思想』『ギリシア哲学入門』『ギリシア思想入門 = Introduction to Greek Thought』『人生と信仰についての覚え書き』『極限の事態と人間の生の意味 大災害の体験から』など、
訳書に、『アリストテレス全集 16』(共訳)E・R・ドッズ 『ギリシァ人と非理性』(共訳)W・K・Cガスリー『ギリシア人の人間観 生命の起源から文化の萌芽へ』『ハイデッガー全集 33 アリストテレス『形而上学』第9巻1-3 力の本質と現実性について』『ハイデッガー全集 40 形而上学入門』(共訳)、プラトン『パイドン』など。

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