創文社オンデマンド叢書
説文以前小学書の研究(東洋学叢書)
シリーズ:東洋学叢書
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商品説明
本商品は「旧ISBN:9784423192627」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:2004/12/01
叢書・シリーズ名:東洋学叢書
始皇帝による文字統一の一環として李斯らによって作成された『蒼頡篇』は、1977年の阜陽漢簡の出土により、初めて本格的な研究の糸口がもたらされた。本書は、『蒼頡編』から『急就篇』などの西漢小学書を経て、部首法による最初の体系的字書『説文解字』(100年成立)へと至る説文前史を、漢代簡牘資料など出土文字資料をもとに初めて解明。古代史研究にも寄与する先駆的業績。
【目次より】
凡例
目次
第一篇 序論
第一章 『説文』以前の小学書
第一節 『漢書』芸文志所載小学書
第二節 『蒼頡篇』と漢代小学書
第二章 『説文』以前小学書研究序説
第一節 『蒼頡篇』研究序説
第二節 漢代簡牘資料の発見と小学書研究
第三節 中華人民共和國建國後における漢代小学書歿簡の出土
第二篇 阜陽漢簡『蒼頡篇』研究
第一章 阜陽漢簡『蒼頡篇』の出土とその文献的性格
第一節 阜陽漢簡『蒼頡篇』の出土
第二節 阜陽漢簡『蒼頡篇』に見える秦代的要素と漢代改変の痕跡
第三節 阜陽漢簡『蒼頡篇』と漢代五十五章本との関係
第四節 阜陽漢簡『蒼頡篇』の文獣的性格
第五節 漢代『蒼頡篇』の二面性
第二章 『蒼頡篇』の内容と構造
序言
第一節 阜陽漢簡『蒼頡篇』検討の手順
第二節 文字排列の形態と分析
第三節 連接の復原
第四節 各形態の連繋と展開
結語
第三篇 敦煌・居延漢簡小学書研究
第一章 敦煌・居延漢簡『蒼頡篇』『急就篇』の集成
序言
第一節 敦煌・居延漢簡『蒼頡篇』の集成
第二節 敦煌・居延漢簡『急就篇』の集成
第三節 敦煌・居延漢簡『蒼頡篇』『急就篇』の年代
第二章 新獲敦坦漢簡に見出される不明小学書の検討
序言
第一節 新獲敦燒漢簡小学書の類別
第二節 I562・II 639の検討
第三節 S 1260・1451の検討
第四節 IV 1222・1462・1463の検討
結語
第三章 敦煌・居延漢簡小学書とその形制
序言
第一節 漢代小学書の形制に関する先行研究
第二節 多面簡の検討
第三節 二面簡の検討
結語
第四篇 『急就篇』諸本の研究
序章
第一章 『急就篇』皇象本系諸本の系統的検討
序言
第一節 松江本の検討
第二節 趙孟類本および鄧文原本・宋克本Bの検討
第三節 宋克本Aの検討
結語
第二章 吐魯番出土『急就篇』古注本考 北魏における『急就篇』の受容
第一節 『急就篇』とその注釈書
第二節 古注本最終章の検討
第三節 注釈の検討
第四節 古注本と崔浩注
附節 吐魯番出土『急就篇』古注本校釈
第三章 漢簡『急就篇』論考
第一節 漢簡『急就篇』釈文・校異
第二節 漢簡『急就篇』の系統的検討
第五篇 『説文』以前小学書の系統とその展開
序章
第一章 『蒼頡篇』改編書系統の小学書
第一節 検討の手順
第二節 『蒼頡篇』『急就篇』における事物分類的形態の比較
第三節 『急就篇』の性格と成立の背最
第四節 『蒼頡篇』と『急就篇』との差異
第二章 『蒼頡篇』績成書系統の小学書
第一節 『訓纂篇』の形態
第二節 『訓纂篇』成立の背景
第三章 『蒼頡篇』注釈書系統の小学書
序言
第一節 『揚雄蒼頡訓纂』の性格
第二節 『杜林蒼頡訓幕』『杜林蒼頡故』について
第四章 『説文』以前小学書と『説文』の成立
第一節 『説文』編述資料としての『説文』以前小学書
第二節 『説文』前史
あとがき
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著者
福田 哲之(フクダ テツユキ)
1959年生まれ。中国文学者。島根大学教育学部教授島根大学教育学部卒業。兵庫教育大学大学院学校教育研究科修士課程修了。博士(文学 大阪大学)。専門は、中国文字学、書法史。
著書に、『文字の発見が歴史をゆるがす』『説文以前小学書の研究』などがある。