創文社オンデマンド叢書

熊本藩の法と政治 付 町方法令集

近代的統治への胎動

鎌田 浩 (著者)
¥ 15,950 (本体: ¥ 14,500 + 消費税: ¥ 1,450)
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商品説明

本商品は「旧ISBN:9784423740798」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:1998年

日本の近代的支配機構の端初が既に現れていた熊本藩の統治機構を分析し、江戸と明治の国政史理解に一石を投じる。

熊本藩の統治機構と官僚制の発達の経過、刑法史、商工業活動に対する規制と庶民の生活上の諸規制、横井小楠を中心とする肥後実学党の実像を明らかにする論文集。

【目次より】
はじめに
序章 熊本藩概況
一 領地と領民 二 家臣団 三 財政状況
第一部 統治機構と官僚制の整備
第一章 藩庁中央機構
一 時代区分および軍事機構と政治機構の関係 二 第一期 寛永九年から延宝八年まで四九年間 三 第二期 天和元年から宝暦元年まで七一年間 四 第三期 宝暦二年から寛政八年まで四五年間 五 第四期 寛政九年から明治元年まで七二年間 六 小括
第二章 町方、特に熊本城下町の統治機構
一 熊本藩における諸町の行政的位置づけ 二 熊本城下町の形成と発展 三 熊本城下町の統治機構 四 小括
第三章 郡村統治機構
一 郡村統治機構の変遷の概要 二 宝暦改革後の郡村支配機構の概要
第四章 統治機構の合理化と官僚制の整備
一 宝暦改革前の機構整備 二 宝暦改革およびその後の機構整備と官僚制の整備
第二部 近代的刑法の誕生と行刑史
第一章 熊本藩刑政の変遷
一 初期の刑政 二 中期の刑政 三 宝暦の改革と刑政 四 後期の刑政 五 小括
第二章 刑罰と行政罰の分離
一 仕置から刑罰の分離独立 二 郡方処罰権と行政罰体系 三 町方処罰の実態 四 小括
第三章 拷問について
第三部 藩民統制
第一章 商工業活動に対する規制
一 商札・職札制 二 問屋制 三 運上 四 藩内流通規制 五 藩外流通規制と国産仕立 六 物価・手間賃・給銀の規制 七 個別業種についての規制例
第二章 都市生活上の規制
一 取り締まり機構 二 種々の生活諸規制
第三章 農村生活上の規制
第四部 幕末政治史の一斑 肥後実学党をめぐって
第一章 天保期熊本藩政と実学党の誕生
一 伊藤石之助・大塚仙之助の乱 二 天保期藩政の実態 三 実学党誕生前夜 四 実学党の誕生 五 むすびにかえて
第二章 横井小楠と長岡監物
第三章 横井小楠覚書
おわりに
付 町方法令集
解題
凡例
「市井式稿」
「市井雑式草書 乾」
「市井雑式草書 〓」


著者
鎌田 浩(カマタ ヒロシ)
専修大学・熊本大学名誉教授。専門は、日本法制史。
著書に、『熊本藩の法と政治』『肥後藩の庶民事件録』『幕藩体制における武士家族法』などがある。

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