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古代資本主義

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商品説明

古代ローマにおいて、「資本主義」は存在したのか? 古代ローマの経済の諸相(農業、工業、商業、貨幣など)を詳細に検討する。

【目次より】
序言
序論
経済史の研究 その時代区分 ビュッヒャー、ロートベルトゥスおよびその他の国民経済学者の理論体系 歴史家モムゼン、マルクヴァルト、ゴルトシュミット、フリートレンダー エドゥアルト・マイヤー 近代資本主義
第一章 富の発端
最古のローマにおける貨幣と交換 家の「自給自足」体制 商業の微弱な形成 高利貸付け・拘束行為
第二章 動産
富の源泉としての征服と戦利品 新人 ローマの奢侈に関する誇大な諸見解  商人と徴税請負い人・共和制末期の実業家たち アッティクス 高利貸付け、建築・土地およびその他の諸投機
第三章 大土地所有
ラティフンディウム 公有地 軍事植民市  自由農民層への影響と軍団の兵員補充 ラティフンディアの分布と規模 人口密度 
第四章 小土地所有
小土地所有存続の例証 ラティフンディウムの弱点
第五章 商品生産
家内経済と都市経済 奴隷を欠く家内生産と、奴隷を使役する家内生産・必要物の備わった家 ラティフンディウムの産業的性格 自由手工業 奴隷労働 解放奴隷 分業 手工業者と消費者との関係 組合 古代産業における資本および大経営欠如の主因 大都市における富の配置 小工業の絶対的優越
第六章 農業生産
資本と農業 古代農業における資本制的生産諸条件の欠如 ローマにおける海外穀物の輸入と貧民給養 ローマおよびその近郊の、爾余のイタリアからの経済的分離 古代農業の弱点 ラティフンディアにおける粗放経営 ブドウ栽培 畜産業
第七章 資本主義
資本主義の定義 古代における産業資本の欠如 労働の、資本にたいする絶対的優越 大土地所有と小土地所有との関係 資本家的小作人 資本と畜産業 古代における農業資本主義の欠如 富の形成と蓄積・征服と諸属州の搾取 高利貸資本および商業資本としての富の使用 資本制に先行する時期に関しての、マルクスの見解 ローマ経済における資本の役割 ローマの財産査定 資本蓄積にたいする諸障碍 古代の貨幣観
第八章 経済制度
古代イタリアの家内および都市経済・都市農村間の交換関係 貨幣・信用および銀行組織 現物租税
第九章 経済的破綻
帝政下の奢侈と浪費 貨幣恐慌とこれにたいする防衛措置 生活水準の全般的低下 貨幣欠乏と鋳貨品位の改悪 現物経済への復帰 租税 コローナートゥス制 小手工業者階級 土地所有・小土地所有者
第十章 古代の経済
古代一般に普遍的な経済、および近代の経済にたいする、特殊ローマ的経済。
原註
あとがき
地図


著者
ヨゼフ・サルヴィオリ(ヨゼフ・サルヴィオリ)
1857-1928年。イタリアの法学者、歴史学者。

訳者
井上 智勇(イノウエ チユウ)
1906~1984年。西洋史学者、浄土真宗の僧侶。京都大学名誉教授。京都帝国大学卒。文学博士。専門は、西洋古代史。
著書に、『プラトンの国家論』『西洋史概説 第1 (地中海世界史)』『新制高校西洋史』『ヨーロッパ成立期の研究』『ローマ経済史研究』『京大西洋史 10 近代西洋文化』『新書西洋史 第2 古典古代』『対話近代精神と宗教』『地中海世界史』『親鸞とわが生活』『わが大学生活五十年』共編著
『京大西洋史 1 西洋の起原』(共著)『高校世界史』(共著)『西洋史辞典』(共編)『新講世界史』(編)『世界史の完全研究 事項解説・テーマ学習』(共編著)『現代人と真宗』(共著)
『中学社会 歴史的分野 研究と資料』(共著)、
訳書に、ブランデンブルク『世界史の成立』ヨゼフ・サルヴィオリ『古代資本主義 ローマ経済史に関する研究』(共訳)などがある。

訳者
大牟田 章(オオムタ アキラ)
1933年生まれ。西洋史学者、金沢大学名誉教授。京都大学文学部西洋史学専攻卒業、同大学院に学ぶ。専門は、西洋古代史。
著書に、『アレクサンドロス大王 世界をめざした巨大な情念』、
訳書に、ヨゼフ・サルヴィオリ『古代資本主義 ローマ経済史に関する研究』(共訳)『世界を創った人びと 1.アレクサンドロス大王 世界に挑んだ鮮烈な生涯』(編訳)ジェラール・ヴァルテルほか『アレクサンドロス大王』フラウィオス・アッリアノス『アレクサンドロス東征記およびインド誌』(訳註)などがある。

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