創文社オンデマンド叢書
田舎のモーツァルト
シリーズ:尾崎喜八の著作
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商品説明
本商品は「旧ISBN:9784423920015」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年:1966
【内容紹介】
詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。
本書は、詩集である。
田舎のモーツァルト
中学の音楽室でピアノが鳴っている。
生徒たちは、男も女も
両手を膝に、目をすえて、
きらめくような、流れるような、
音の造形に聴き入っている
そとは秋晴れの安曇平、
青い常念と黄ばんだアカシア。
自然にも形成と傾聴のあるこの田舎で、
新任の若い女の先生が孜々として、
モーツァルトのみごとなロンドを弾いている。
【目次より】
冬の雅歌
不在
妻に
ハインリッヒ・シュッツ
秋
霧と風の高原で
岩を研ぐ
春の葡萄山
モーツァルトの午後
出合い
歳月
田舎のモーツァルト
ひとりの山
七月の地誌
回顧
車窓のフーガ
高処の春
あかがり
復活祭の高原
山中取材
野の仏
蝉
或る石に刻むとて
湖畔の朝
鴨
和田峠
馬籠峠
上越線にて
受胎告知
春興
桃咲く春
高地牧場
故園の歌
十年後
朝の門前で
草津白根
予感
飼育場風景
後記
■
著者
尾崎 喜八(オザキ キハチ)
1892~1974年。詩人、随筆家、翻訳家。京華商業学校卒業。山や自然を主題とした詩や散文、エッセイの佳品を多く残す。クラシック音楽への造詣も深い。
著書に、『詩集 空と樹木』『高層雲の下 詩集』『曠野の火 詩集』『旅と滞在 詩集』『山の繪本 紀行と隨想』『雲と草原』『行人の歌 尾崎喜八詩集』『雲』『詩人の風土』『高原詩抄』『比の糧 詩集』『組長詩篇 詩集』『二十年の歌 詩集』『詩集 同胞と共にあり』『麥刈の月』『夏雲 尾崎喜八詩集』『残花抄 尾崎喜八集』『高原暦日』『美しき視野 自然隨筆集』『碧い遠方』『尾崎喜八詩集』『尾崎喜八詩集』『花咲ける孤獨 詩集』『わが詩の流域』『山の詩帖』『歳月の歌 詩集』『尾崎喜八詩文集 第1~第10』『自然手帖』『さまざまの泉』『田舎のモーツァルト 尾崎喜八詩集』『私の衆讃歌』『尾崎喜八詩集』『夕べの施律』『自註 富士見高原詩集』『その空の下で 詩集』『あの頃の私の山』『音楽への愛と感謝』『名もなき季節 富士見からの手紙』『日光と枯草』『魂、そのめぐり会いの幸福』などがある。