創文社オンデマンド叢書

ガラテヤ共同体のアイデンティティ形成

浅野 淳博 (著者)
¥ 8,250 (本体: ¥ 7,500 + 消費税: ¥ 750)
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商品説明

本商品は「旧ISBN:9784423301302」を底本にしたオンデマンド版商品です。
初刷出版年月:2012/03/01

これまでガラテヤ書研究とパウロ研究一般は思想史研究という領域に限定されて行われてきた。本書は、アイデンティティ形成の文脈と実践的諸相に着目し、パウロとユダヤ教あるいはユダヤ人キリスト者のあいだで共同体アイデンティティの形成に関する期待がいかに異なっていたかを分析し、またバプテスマ、聖霊顕現体験、遺物としての書簡が共同体アイデンティティ形成に果たした役割を明らかにする。アイデンティティ理論と境界性理論を積極的に用い、また種々の歴史的宗教共同体との類例的比較をとおして、いかにパウロが独自の共同体アイデンティティ形成を試みたかをテクストの内から読み取り、宗教の実体に注目する社会科学的批評学を通してガラテヤ書を考察した画期作。

【目次より】
緒言
目次
叢書・雑誌等の略語
序論
I 旧い視点,新たな視点,それを超える視点
II パウロ研究における社会科学的批評学
III 本書の特徴的要素
IV 本書の構成と研究領域
第1部 共同体アイデンティティ形成
第1章 社会学・人類学的理論的枠組み
I 共同体アイデンティティの性格
II 民族アイデンティティ形成の仕組み
III 共同体発生の理論:通過儀礼の適用
IV 理論適用の概容
第2部 ガラテヤ共同体におけるアイデンティティ形成の文脈
第2章 パウロとインストゥルメント型の共同体アイデンティティ形成(ガラ1.11-24)
I パウロの「ユダヤ教」との関係性
II パウロのエルサレム使徒との関係性
III インストゥルメント型の共同体アイデンティティ形成としてのパウロによる宣教
第3章 第二神殿期ユダヤ教における異邦人編入
I 異邦人編入に関するユダヤ教の概念
II 異邦人編入の様態
III 境界線上でのトランスアクション型交渉としてのユダヤ教への異邦人編入の諸相
第4章 エルサレムとアンティオキアにおける対立関係と共同体アイデンティティ形成(ガラ2.1-14)
I パウロが描写するエルサレムでの対立(ガラ2.1-10)
Il パウロが報告するアンティオキア事件(ガラ2.11-14)
III 共同体アイデンティティ形成の文脈としての対立
第3部 ガラテヤ共同体におけるアイデンティティ形成の実践的諸相
第5章 アブラハムと共同体アイデンティティ形成:サラ・ハガル物語の読み直し(ガラ4.21-31)
I 世界観再構築の枠組み
II アブラハムの正当な相続者(ガラ4.21-31)
III 結語
補遺 ガラテヤ信徒の宗教的感性とアイデンティティ形成
I ガラテヤ4章8-11節の解釈
II 結語
第6章 バプテスマと共同体アイデンティティ形成:定式文三対構成の発展と機能(ガラ3.27-28)
I ガラテヤにおけるパウロによるバプテスマ
II 境界性的視点から考察するガラテヤ共同体におけるバプテスマ
Ill アイデンティティ形成としてのバプテスマ
第7章 聖霊と共同体アイデンティティ形成:アイデンティティの二面性に関する考察(ガラ5.1-6.16)
I 倫理とアイデンティティ形成
II アイデンティティの二面性
III 結語
第8章 書簡と共同体アイデンティティ形成:アイデンティティの場としての文書共有(ガラ6.11)
I 宗教的文書における資料の物体的側面に関する類例的比較
II 共同体アイデンティティの場としてのガラテヤ書簡
III 共同体アイデンティティの場としての書簡
結論
参考文献


著者
浅野 淳博(アサノ アツヒロ)
1960年生まれ。宗教学者。関西学院大学神学部教授。明治大学商学部商学科卒業、フラー神学校にて神学修士号取得、オックスフォード大学にて博士号取得。
著書に、『新約聖書の手引き』(共著)『聖書的宗教とその周辺』『ガラテヤ共同体のアイデンティティ形成』『古代世界におけるモーセ五書の伝承』(共著)など、
訳書に、J.D.G.ダン『使徒パウロの神学』リチャード・ボウカム『イエスとその目撃者たち目撃者証言としての福音書』『イエス最後の一週間』『ヨセフスと新約聖書』 などがある。

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